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  • 【特集】第26回参院選(2022年)自民党――過疎化する自民と地方をめぐる攻防|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    過疎化する自民 自民党は都市と地方のどちらの方で強いのか。その問いへの答えとしては、ただちに以下の図を示すことができます。これは第26回参院選(2022年)の比例代表における自民党の絶対得票率――つまり自民党に投票した人が有権者全体に占める割合を、4つの階級で表したものです。その割合は赤に近づくほど大きくなっています。 図1. 第26回参院選(2022年)比例代表・自民党絶対得票率 さらに次の図を見てください。これは第26回参院選(2022年)が行われた年における過疎の地域を表示したものです。 図2. 過疎区分(一般社団法人全国過疎地域連盟による令和4年4月1日時点の区分) 過疎は自治体の人口や財政力の要件によって評価され、部分過疎、みなし過疎、全部過疎の順に、後のものほど深刻であるとされています。つまり図2では、赤の地域ほど厳しい状況にあるわけです。 図1と図2がこれほど似たものとなるこ

    【特集】第26回参院選(2022年)自民党――過疎化する自民と地方をめぐる攻防|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 闘う姿勢――果たして立憲の票は維新に奪われたか?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    先に公開した立憲民主党の記事「第26回参院選(2022年)立憲民主党――支持されるとはどういうことか」は、たいへん多くの人に読んでいただくことができました。厳しい話も率直に書きましたが、総じて好意的な評価が得られたことをうれしく思います。 さて、先の記事には、第49回衆院選(2021年)から第26回参院選(2022年)にかけて、「立憲が失った票は他の党に回ったのではなく、かなりの部分が棄権したことが示唆される」「維新に票を奪われたわけではない」とした部分がありました。これは得票数や出口調査の検討によるものですが、そうした情報は二つの選挙の票の流れそのものをとらえようとしたものではないため、決め手を欠く面もありました。 たとえば、「第49回衆院選(2021年)で維新に入れた人のうち、かなりの部分が第26回参院選(2022年)では他の政党に投票したり棄権していた可能性はないのか。そうして減った

    闘う姿勢――果たして立憲の票は維新に奪われたか?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 【特集】第26回参院選(2022年)日本維新の会――みんなそれを過剰に大きなものだと思い込んだ|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    維新の会は第49回衆院選(2021年)と第26回参院選(2022年)で議席を増やしました。支持率も以前と比べて大幅に伸びており、一時は結党以来最高になったと言われていたほどです。こうした状況をうけて、立憲民主党などの他の野党のなかからも、日維新の会への支持の高まりに注目すべきであるといった声が相次いで上がりました。そこで、この記事では維新の実力を、時間的に、また地域的に、できるだけ正確に評価して、現状認識の一助とすることを目指します。 まずは2013年1月から現在にいたる維新の支持率を見てみましょう。 図.1.全国世論調査による日維新の会の支持率 世論調査は様々な新聞社、通信社、テレビ局によって行われており、それぞれ微妙に異なる支持率が発表されています。そこで各社の偏りを補正したのちに加重移動平均をとり、解像度を高めたものを図1に示しました。 維新はもともと2009年4月25日に大

    【特集】第26回参院選(2022年)日本維新の会――みんなそれを過剰に大きなものだと思い込んだ|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 【特集】第26回参院選(2022年)れいわ新選組――政権交代に必要なこと|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    れいわ新選組は、結成の3か月後にむかえた第25回参院選(2019年)で2議席を得ました。これは政党要件を持たない政治団体が参院の非拘束名簿式で当選者を出した初の事例であり、朝日、毎日、産経などが躍進と報じました。 他方でこれは、野党各党がれいわ新選組を警戒することを結果します。与党も同じでした。れいわ新選組の勢力は小さいものの、もし既存の野党共闘勢力と結びついて無党派層を揺さぶる動きに発展していけばどうなるか――。そこで、あのような勢力はただのポピュリズムに過ぎない、N国党(後のNHK党、政治家女子48党)や参政党と同じだといったように矮小化することも行われ、党や支持層に対するイメージは様々な形でゆがめられてきました。 しかし現在は、結成から4年の時を経て多くのデータがそろいつつあります。れいわを支持するのはどのような人たちなのでしょうか。れいわは従来の野党の支持層を大きく削ったのでしょう

    【特集】第26回参院選(2022年)れいわ新選組――政権交代に必要なこと|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 【特集】第26回参院選(2022年)立憲民主党――支持されるとはどういうことか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    立憲民主党にとって、第26回参院選(2022年)は議席を減らしただけでなく、比例代表で維新に100万票以上も離されるなど、敗北というよりほかにない結果でした。なぜそのようになったのか、これまで様々な主張がなされてきましたが、そうしたことを論じる前に、実際にどのように票を減らしたのかを正確におさえるのが科学的な態度であるはずです。今回の記事はそこから始めましょう。 一人負けの構図 まずは全国集計の比例代表のデータから全体像をつかむことにします。擁立した候補者の数に依存する選挙区の票と違い、比例票は党の基礎体力を表すバロメーターとみなすことができます。 枝野代表のもとで臨んだ第49回衆院選(2021年)から、泉代表に交代した後の第26回参院選(2022年)に至る比例票の変化を表1に示しました。 表1は、この二度の選挙に臨んだ政党と政治団体について、得票数と絶対得票率、およびその増減を掲載したも

    【特集】第26回参院選(2022年)立憲民主党――支持されるとはどういうことか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 【特集】第26回参院選(2022年)共産党――リベラル左派浮動層の解明|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部|note

    共産党は近年の国政選挙で票を減らし続けており、支持者の高齢化による集票力の低下が指摘されています。確かに10年以上もかけて緩やかに票を減らしてきた公明党などの場合、そうした説明は妥当性を持つといえるでしょう。けれど共産党に関しては、そのような解釈は誤りをおかしていると言えるのです。 次の地図を見て下さい。これは昨年行われた第26回参院選(左)と、民主党政権下の2010年に行われた第22回参院選(右)について、市区町村ごとの絶対得票率を地図にしたものです。 図1.第26回参院選と第22回参院選の絶対得票率 あまりに両者が似ていることに少なからぬ人が驚かれるのではないでしょうか。全国で集計した得票数は、第26回参院選が361万票で、第22回参院選が356万票。それらはわずか5万票あまりしか違いません。つまり現在の共産党の集票力は、全国的に民主党政権下の水準に戻っているのです。(このため今年行わ

    【特集】第26回参院選(2022年)共産党――リベラル左派浮動層の解明|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部|note
  • 何人に一人が自民党に投票しているのか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    今年行われた参院選で自民党は改選過半数を得て勝利しましたが、他方で有権者全体のうち自民党に入れたのは5人に1人であるという現実があります(ここで有権者全体とは、投票者のみではなく棄権者も含めた全体を指しています)。このことを具体化するために、全国の市区町村について「何人に一人が自民党に入れたか」を求めて地図を作りました。多くの人に見ていただきたいので全体公開します。 まずは比例代表です。 図1.第26回参院選(2022年)比例代表・何人に一人が自民党に入れたか 赤で塗られている3人に1人以上の地域は、ほとんどが伝統的に自民の強い地方の町村部でした。他方で都市部の多くでは6人に1人未満となっています。 そして次に示すのが選挙区です。 図2.第26回参院選(2022年)選挙区・何人に一人が自民党に入れたか 選挙区では、全ての1人区、2人区と、3人区の千葉と北海道で公明が自民に協力しているため、

    何人に一人が自民党に投票しているのか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 旧統一協会の組織票分布の推定|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    8月7日、朝日新聞が朝刊の1面で、旧統一協会の選挙協力について報じました。 参院選を前に、教団関係者は支援先である井上氏の当選に自信を見せていた。(中略) 16年の参院選では初当選した宮島喜文氏、19年参院選では再選した北村経夫氏が、教団の支援先だった。井上氏を含め、組織票の強みを生かせる比例区で出た安倍派の議員たちだ。 その安倍氏のもとを、今年に入って繰り返し宮島氏が訪ねていた。宮島氏の元秘書によると、今回の参院選でも再選を目指して準備を進めていた宮島氏は、安倍氏に「ぜひ前回と同じような票を団体さんにいただけないか」と頼んだが、安倍氏は「今回は無理だ」と答えたという。別の関係者は「最終的には教団側から『安倍氏の意向で井上氏に一化する』と伝えられた」と明かす。宮島氏は、すでに得ていた党の公認を辞退し、出馬をあきらめた。 出典:2022年8月7日 朝日新聞朝刊1面 この記事を前提としたうえ

    旧統一協会の組織票分布の推定|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 今の野党共闘は果たして〈共闘〉の名に値するか?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    11月16日に発表した先の記事(野党共闘は失敗か?)では、小選挙区での候補者の一化という点に限って野党共闘の検証を行い、有効であると評価してきました。それは一つの結論ではあったものの、より広く野党の連携という意味で考えていくならば、まだまだ欠落が多いと言わざるを得ません。 野党共闘の分析については、もともと長い時間をかけて様々な角度から行うことが望ましいと考えていました。しかし11月9日、選挙前の議席を確保できなかった点について科学的な検証を行うことが立憲民主党の両院議員総会で発表されると、翌10日、連合の会長が会見で「議席を減らしたということは失敗だった」とする発言を行います。先の記事は、そうした状況の中で、先手を取って最低限の事実を提示することが必要だと考えて、急ぎ出した次第でした。 そのような即席の検証でありながら、多くの人に読んでいただけたことをありがたく思います。東京新聞、北海

    今の野党共闘は果たして〈共闘〉の名に値するか?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 野党共闘は失敗か?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    2021年10月31日に行われた第49回衆院選では、2012年に自民党が政権を奪回して以降、はじめて衆院選での大規模な野党共闘が実現されました。しかし選挙結果は多くの野党支持者の期待とはうらはらに、野党第一党である立憲民主党が選挙前から13議席減らし、共産党も2議席失うという後退を示しました。この結果をうけて野党共闘の評価は割れています。 もちろんこうした結果をうけて試みを再考するというのは必要なことでしょう。しかしながら結論をはじめから決めてかかるような主張もまた、見かけないわけではありません。ここではそうした議論ならざる議論に終止符を打ち、真に内実のある議論へと進むべく、選挙結果をもとに野党共闘の検証を行っていきます。 野党共闘とは これまでの衆院選では、小泉政権下での一部の例外を除き、自民と公明の得た票の合計は全国の有効投票総数の半分に届いていませんでした。それにもかかわらず自公が圧

    野党共闘は失敗か?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 第49回衆院選情勢報道集約 最終更新|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    第49回衆院選の各社情勢報道を一覧にまとめました。表は各都道府県の小選挙区について、原則として優勢と評価される候補が上から順に並べられています。 評価の基準は下記のとおりですが、一定の例外があり、詳しくはガイドラインに記述しています(情勢報道集約のガイドライン)。 小選挙区・情勢報道集約 以下、各選挙区の情勢報道です。 ●この情勢報道集約は、原則として情勢報道の確認と検証を目的とするものであることにご注意ください。 ●名前順について:各社が掲載した名前順を情勢表現の前に数字で記載しています(「1.リード」「2.懸命に追う」「3.厳しい」など)。 ●日付は報道の行われた日で、右側の列ほど新しくなっています。例外として、地方紙は最も右の列に配置されています。

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  • 衆院選の野党共闘は東日本で大勢が決する|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    47回衆院選(2014年)と48回衆院選(2017年)をもとに、野党共闘のシミュレーションを行いました。その結果、いずれの場合でも、逆転が起こる選挙区は東日に集中していることがわかりました。 その逆転の模様をアニメーションで示します。 特に関東地方では多くの選挙区が覆る結果でした。 また、当選者と落選者の得票率が10ポイント以内の選挙区を「接戦選挙区」として集計したところ、これも野党共闘モデルでは東日で多い結果となりました。 ⭐想定した野党共闘モデル ここで想定した野党共闘モデルの説明を行います。やや細かい話も含むので、いったん飛ばしていただいても大丈夫です。 まず、47回衆院選については下のような枠組みを想定しました。 与党の勢力は3つに分けました。与党側①は自民・公明の公認候補で、選挙協力があります。これに対して、無所属で立候補している与党系の候補を与党側②とし、さらに次世代の党の

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  • 世論の動向(2021年3月)|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    ⭐内閣支持率・不支持率 上の図は、昨年5月以降の安倍内閣と菅内閣について、内閣支持率と不支持率を表示したグラフです。菅内閣の支持率は発足直後の11月から急落を始めましたが、2021年1月中旬を境に反転し、現在に至るまで回復傾向となっています。 ⭐新型コロナウイルス 政府対応の評価 2020年11月以降の内閣支持率の動きには、新型コロナウイルスへの政府対応の評価が関わっているようです。とはいえ、グラフからは政府対応の評価が大きく回復していることが読み取れるものの、内閣支持率の持ち直しは小幅となっています。 新規感染者数がある程度減少してきたことを反映してか、直近のJNNの世論調査では東京オリンピックを「予定通り開催すべきだ」が14ポイント増となりました。 ⭐政党支持率 次に政党支持率です。全政党を表示したものを一枚目に、10%未満を拡大したものを二枚目に示しました。 自民党は内閣支持率と連動

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  • 国旗損壊の処罰規定について、自由と民主主義を守る立場から反対する|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    一部の自民党の議員らが「日を侮辱する目的で日の丸を損壊・除去・汚損した場合、2年以下の懲役または20万円以下の罰金を科す」とする刑法改正案の提出にむけて動いていることが報じられています。 改正案の提出要請にあたって、高市早苗氏は、外国の国旗の損壊に刑罰を科しているのにもかかわらず、日の国旗の損壊に罰則がないのはおかしいという趣旨の説明を行いました。 この外国の国旗の損壊に対する刑罰は、刑法第92条に「外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」と定められています。しかしこれには第2項があり、「前項の罪は、外国政府の請求がなければ公訴を提起することができない」とされています。つまりこれは全くの外交問題として理解されるものです。 対して自国の国旗は国内の統治に関する問題であり、これを外交の問題と同

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  • 世論の動向(2020年8月第1回)|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    ⭐新型コロナへの政府対応 今週は読売新聞とNHKの世論調査が発表されました。いずれの調査でも、新型コロナへの政府対応の評価が急落しています。 新型コロナウイルスへの政府対応の評価(8月7~9日実施・読売) 評価する 27%(18ポイント減) 評価しない66%(18ポイント増) 新型コロナウイルスへの政府対応の評価(8月8~10日実施・NHK) 評価する  38%(12ポイント減) 評価しない 58%(13ポイント増) ※「評価する」は「大いに評価する」と「ある程度評価する」の合計、「評価しない」は「あまり評価しない」と「まったく評価しない」の合計。 各社の世論調査に固有の偏りを補正し、平均をした結果は次のようになりました。7月以降、世論に激変が起きていることがうかがえます。 ⭐臨時国会 臨時国会の召集については今回の読売とNHKも聞いており、いずれの調査でも「速やかに開くべき」が7割をこえ

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  • 一部の政治家が安楽死や尊厳死の議論を呼びかけていることについて|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    難病の女性患者が殺害された事件をめぐって、7月23日に2人の医師が逮捕されました。この事件を受けて、一部の政治家が、安楽死や尊厳死の議論を呼びかけはじめたことについて、コメントを出します。 まず第一に書いておかなければならないことは、逮捕された医師は「優生思想的な主張を繰り返し、安楽死法制化にたびたび言及していた」と報じられているのであり(7月23日京都新聞)、これに従えば優生思想を持つ人間が嘱託殺人の疑いで逮捕されたということで、こういった事件をもとに政治家が安楽死や尊厳死の議論を持ち出すのはどういう神経をしているのかということです。どういう人権意識を持ち、どういう社会観を持っているのかということです。 そして第二に、政治家は、安楽死や尊厳死の持つ公的な性格に自覚的であるべきということです。 安楽死や尊厳死というのは、一見して自己決定権に関する個人の問題であるようです。しかし、それらがも

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  • 小池氏の票はどこから来たのか? 大差になったのはなぜなのか?|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    ⭐圧勝した小池氏は、票の分布が前回と真逆に 7月5日に行われた東京都知事選挙は、現職の小池百合子氏の圧勝に終わりました。今回の小池氏の得票率の分布を見ると(下図1)、黄色となっている渋谷区で最も低く、そこから離れるにつれて同心円状に高くなっていることが読み取れます。 図1. 小池百合子 得票率(2020年) しかし、2016年に行われた前回の都知事選で、小池氏にこのような傾向は見られませんでした(下図2)。これでは、むしろ都心に近い方で高くなっています。 図2. 小池百合子 得票率(2016年) 小池氏の地盤(支持が厚い地域)は、なぜこのように変化したのでしょうか。ここではその理由を地域分析から解き明かすとともに、小池氏圧勝の構図について考えていきます。 ⭐自民不在の都知事選だった今回 2020年都知事選の有力候補は、小池百合子氏、宇都宮健児氏、山太郎氏、小野泰輔氏の4人でした。名前の横

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  • 【新型コロナ世論調査】日本国民の危機感は欧州各国よりも高く、政府対応の評価は最低水準にとどまる|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    ⭐感染への危機感は極めて高い 新型コロナウイルスについて「危機感が足りない」「人出が十分に減っていない」ということが言われますが、果たして日の危機感は低い水準にあるのでしょうか? 人出が減らないとしたらその理由はどこにあるのでしょうか? イギリスのYou Govが各国で実施している世論調査で、日では新型コロナウイルスへの危機感が極めて高い水準にあることが明らかになっています。 「新型コロナウイルスへの感染を恐れるか」という質問に「非常に」または「いくぶん」と回答した割合(2つの選択肢の合計)を上の図に示しました。 日(青色太線)は3月中から60%台と高かったのですが、緊急事態宣言に前後して80%台まで伸びています。より多くの感染者や死者が判明している欧米各国と比べても、圧倒的に高いのです。 ⭐マスク着用率も高い 「公共の場所でマスクを着用するか」との質問では、直近では8割をこえていま

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  • 立憲民主党の支持率はなぜ下落したか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    ⭐それは自民の支持率の下落とともに起きた 立憲民主党の支持率の下落には、単なる一つの政党の事情をこえた問題があります。それというのも、同時期に内閣支持率と自民党の支持率が下落し、新型コロナウイルスへの政府対応を多数の国民が支持していないことが世論調査から明らかであるからです。 政府の対応がまずいのであれば、ドイツのメルケルやイギリスのジョンソン、ニューヨークのクオモらを横目で見て、国民は「自民に変わる党はないか」「より真っ当な政府が欲しい」と思うでしょう。しかし野党はその思いにこたえて支持率を伸ばすことができなかったのです。 一人一人の考えには違いがあり、世論はそうした人々の総体を扱うわけですから、どのような変化であれ単一の理由を挙げ、「このせいでそうなったんだ」と語るのは乱暴であり間違ったことです。 そういったことを承知の上で、ここでは直近の支持率の動き――特に立憲民主党自民党の支持率

    立憲民主党の支持率はなぜ下落したか|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部
  • 【最新世論調査】コロナ対応をめぐる海外と日本の圧倒的な違い|三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

    新型コロナウイルス感染症を前にした、外国とは異なる日固有の世論の動きが少しずつ見えるようになっています。 ⭐外国の世論 現在、新型コロナウイルス感染症が深刻な各国では、与党や政権の支持率は急上昇を見せています。 🔸ドイツ(アンゲラ・メルケル首相)【出典】 ドイツでは、メルケル首相の支持率(緑)が伸び、80%に達しました。また、ここには掲示しませんが、メルケル氏が党首を務める与党のCDU/CSUの勢いも増しており、感染症への対応が国民に支持されていることが明らかとなっています。 🔸イギリス(ボリス・ジョンソン首相)【出典】 自身も感染し、闘病の末に退院したボリス・ジョンソン氏の支持率(水色)は、コロナ前と比べて15ポイント伸びています。 🔸イタリア(ジュゼッペ・コンテ首相)【出典】 イタリアの感染症の拡大は深刻です。しかし、そのなかでコンテ首相の支持率は27ポイント伸びています。

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