シリーズ「環境倫理学のフロンティア」では、環境倫理学の隣接分野の研究者との対話を行っています。今回は「環境経済学×環境倫理学」として、「クリティカル自然資本」をキーワードに研究されている環境経済学者の篭橋一輝さんと対話を行います。篭橋さんは、最近では自然の価値に関する論考を書かれており、これは環境倫理学に親和性のあるものになっています。今回は、これらの内容をふまえて、環境経済学と環境倫理学の観点から、現代における自然の価値について議論していきます。 吉永 篭橋さんは環境経済学がご専門で、南山大学社会倫理研究所で第二種研究員としてお勤めになり、以前(2019年3月)には同研究所で『未来の環境倫理学』の書評会を開いていただきました。このように、以前から環境経済学の観点から環境倫理学の研究を見守っていただいておりましたが、2020年にお書きになった論考「〈関係価値〉は新しい価値カテゴリなのか――
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