今の日本人は膨大な負担を将来世代に押しつけている。膨れあがっている政府債務はその典型である。政府債務はすべて子供や孫の世代の税負担となることを忘れてはならない。将来世代に負担を押しつけていくような社会の将来は暗い。そして将来の展望が見えない社会では、現在だって活力は生まれない。私たちは今ある制度の一つ一つについて、若い世代に不当な負担を押しつけるものがないか検証しなくてはならない。 そうした視点から、雇用制度などでもきちっとした検証がなされなくてはならない。バブル崩壊後の厳しい雇用情勢の中で、就職氷河期世代が生まれてしまった。多くの若者がまともな職につく機会を奪われ、今にいたるまでその後遺症は続いている。そして、このままの状況では、今回の不況でまた大量の第2次就職氷河期世代が生まれてしまうことが懸念される。 景気の好不調によって雇用機会が変化するのには仕方ない面はある。しかし、終身雇用