前回のブログエントリーで、社会学者の見田宗介氏の現代思想(2016年1付き臨時増刊号)における論考を参照して、1973年以降の日本人の意識の最も大きな変化は、近代家父長制家族(人間の生の全領域の生産主義的な手段化、という仕方での合理主義)の解体であった、という一文を引用して、結婚も出産も『制度』から『選択』の問題になったことを指摘したのだが、本題のSMAPのスキャンダル問題以上に、この点について、記事を読んでいただいた方からの反応が多くて少々驚いた。どうやら、この問題を持ち出したのであればもう少し語り切っておく必要があったようだ。すなわち、家族制度がこの先どうなっていくのか(それは良い方向なのか、悪い方向なのか)という点をもう少し語っておかないと、読者の欲求不満が残ってしまうようだ。近代家父長制家族も、および近代家父長制的マインドも、衰退は誰の目にも明らかだ。そして、それに代わるものがはっ