日本映画至高の名作、黒沢明監督の「七人の侍」が初公開から62年の年月を経て、4Kデジタルリマスターでよみがえった。冒頭の野武士の疾走シーンからクライマックスの雨中の決戦まで、息もつかせぬ3時間27分の大作を構成する29万7407コマを、プロフェッショナルたちが1コマ1コマ、膨大な時間と戦いながら、丹精込めて修復した。映画記者一筋、読売新聞調査研究本部の福永聖二主任研究員が、そのリマスター効果と意義を語る。 「午前十時の映画祭7」で上映 9月13日に行われた「七人の侍」4Kデジタルリマスター版の披露試写会。俳優の仲代達矢さん(奥)と黒沢組スクリプター(記録係)の野上照代さん(手前)も登場し、トークショーが行われた 世界のクロサワと言われる映画監督、黒沢明氏の代表作を一つ挙げろと言われたら、やはり「七人の侍」(1954年)だろう。この世界に誇る名作が、4Kデジタルで、映像も音声も大幅に修復され