【ロンドン=土佐茂生】マーガレット・サッチャー英元首相(84)が亡くなったとのうわさが先週、カナダ政府関係者の間で広まり、一時混乱に陥った。しかし、「サッチャー」といっても、死んだのは閣僚のひとりが可愛がっていた同名のネコ。携帯メールを通じ、誤った情報が広まったというのが真相だった。英BBCなどが報じた。 騒ぎは10日夜、カナダ最大の都市トロントで、与野党の大物政治家らが顔を出して開かれたパーティーの最中に起きた。 「サッチャーが死んだ」。ベアード運輸相が携帯電話のショートメールで、そう知人に送った。瞬く間に会場内に広がり、参加者たちは英元首相が亡くなったものと受け止めた。ショックを受け皆で思い出話を語り始めたという。 騒ぎを聞きつけたハーパー首相は、急いで補佐官を首都オタワに帰らせ、英首相官邸やバッキンガム宮殿に連絡を取らせて確認作業に入らせた。同時に弔意を表す首相声明文の準備もさ