一つは解脱者と呼ばれる連中だ 30年代に登場した副作用の少ない強力な性欲減退剤や精神安定剤を自らの意思によって服用し、甲斐性といった性役割から降りて趣味や仕事の世界に生きている。 といっても彼らに出世欲は湧かず、生活や趣味に最低限必要な金銭しか稼ごうとしないものが多い。 自らを、性欲奴隷から解放されて人生を謳歌し、真理を探究するものと称しているが、実態は誰からも求められなかった苦しみの末に薬を服用した逃亡者たちがほとんどである。 政府が事実上の一夫多妻制とみなせる独身税の設立や母子家庭の支援強化といった制度制定が追い風となり、 気持ち悪くて弱い男が恋愛市場から退場することを求める女性の主張はもはや隠されず社会にて声高に叫ばれるようになったため、逃げざるを得なくなったとも言える。 彼らは確かに苦しみから解放され穏やかな顔をしているがどこか目に陰りが見えると言われている。 二つ目は”妄”目者と
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