首切りの歴史 [著]フランシス・ラーソン ひとは、「切断された頭部=首」に引きつけられる、と本書の著者は言う。そんな残酷で物見高い精神は持ちあわせていない、と反論するかたもおられると思うが、人類(のかなり多く)は脈々と、首への興味を維持してきたことが、本書を読むとわかる。 フランスでは、斬首刑を人々が見物するのがふつうだったそうだが、死刑執行人の手腕によっては、スムーズにことが運ばないこともあった。そこで考案されたのがギロチンだ。ところが、はじめてギロチンによる処刑を見た人々は、なんと不満を漏らした。「すばやく通り一遍に仕事をこなす機械では、見るべきものがない」と。 第2次世界大戦中、南の島で戦死した日本兵の頭蓋骨(ずがいこつ)を持ち帰ったアメリカ人もけっこういたらしい。居間に飾られた頭蓋骨に、家族も次第に愛着を感じ、そこにあって当然の存在として接した。 著者は古今東西の首にまつわる事例を
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