「牛丼最終戦争!?」 「吉野家が開けたのはパンドラの箱だった」 「すごい、すき家(ゼンショー)だけが伸びてる……」 実在する「Tゼミ」(瀧本哲史京都大学客員准教授が顧問)をモデルにした東大ブラック企業探偵団が「牛丼最終戦争」を読み解く。このゼミでは、公開情報に基づく企業分析と政策分析を通じ、過酷な現代社会を生き抜くための意思決定方法を学び実践している。 東大・京大で売り上げ第一位!日本最強の企業分析小説が解き明かす「いい会社」「悪い会社」とは――。 その二、牛丼最終戦争 ぜいたくの象徴からデフレの象徴へ 「寿司だけが外食産業のホワイト? どういうことだよ」 「おい、いきなり食うんじゃない」 ビックリしながらもちゃっかりマグロに手を伸ばすカンタと、それを制するハルキ。そんなやりとりをよそに、マオはパソコンを操作しながら鋭い指摘を投げかける。 「ふーん、業績の厳しい外食の中にあって、回転寿司業