二枚貝を食べると中毒症状を起こす「貝毒」が、この四半世紀で最多ペースで規制値を超える事態になっている。潮干狩りシーズンのゴールデンウィーク(GW)を迎える中、二枚貝を持ち帰らないよう呼びかける自治体も出てきた。 農林水産省によると、1日までに大阪府や兵庫県、徳島県などの沿岸を中心に延べ56海域でまひ性貝毒が規制値を超え、出荷が自主規制された。1993年以降最多で、昨年同時期に比べて2・6倍のペース。同省は4月、各都道府県に対して注意喚起を徹底するよう求める文書を出した。 貝毒は、ホタテガイやシジミなどの二枚貝が有毒なプランクトンを食べて一時的に体内に毒をためることで発生。加熱しても毒は消えず、食べると手足や顔面のしびれなどの中毒症状を起こし、死に至ることもある。 徳島県では、採取したカキから体重60キロの人がむき身1個を食べると死亡する恐れもある高濃度の貝毒を検出。県は漁業者に出荷の自主規