これから誰にもしたことのない話をしますね、こんな前置きをすると、なんだかめんどくさい話のように感じるかもしれないんですが、お金を貸してくれとか命を狙われているとかではなく、人前でおおっぴらにしないことが多いタイプの話題だからという理由なので、そこは安心してください、それで、何について話そうとしているのかというと、そのきっかけになる「星を吸う水」という小説のことを先に話したほうがいいので話すんですけれど、このあいだ薦められて「星を吸う水」という小説を読んだんですね、作者は村田沙耶香さん、先日、芥川賞を受賞した「コンビニ人間」という作品が話題になっていて、わたしはそういう話題作とかをつい避けてしまう意固地な性格なので、受賞作は話題が落ち着くまで読まないでいようと思っていたんですが、信頼できる人がその作家さんをとても好きだというので、じゃあ他の作品からなら読んでみようかな、くらいの感じで読んだん