ヒップホップが誕生した1970年代のサウスブロンクスで繰り広げられた青春と、その革命を描いたNetflixオリジナル作品。テレビドラマと侮るなかれ、監督は『ロミオ+ジュリエット』『ムーラン・ルージュ』『華麗なるギャッツビ―』のバズ・ラーマン。であるからして、衣装へのこだわりや美術へのお金のかかり方は、そんじゃそこいらの映画の比ではない(制作費はNetflix史上No.1だそう)。重要アイテムであるスニーカーやジャージなどは各ブランドに当時の現行品を再現してもらったとか。美術は更に強烈。グラフィティでメッセージが描かれた列車はまさにソウルトレイン!という感じで痺れてしまうし、行政に見捨てられ、火災保険目当ての放火が横行し、街中に火柱と瓦礫の山、という荒廃した当時のブロンクスの様子が生々しく再現されている。しかし、そんな暗闇の中から新しい文化は生まれる。グラフィティアート、ブレイクダンスそして