母や兄がどこに住んでいるのかは、芸人になってからも知らないままでした。でも、僕の中には母に対する怒りがずっとくすぶっていた。「この思いを払拭するためには会うしかないのではないか」と考えて、母親を探して会いにいったのは5年前のことです。 16年ぶりに再会した母は、開口一番、「ずっとお兄ちゃんばかりかまって、ホンマにあんたには何にもしてやらんかったことが心にひっかかっていた」と言いました。この時点で、母は自分のきょうだいからも総スカンをくらって孤立していたようです。なので、僕は母なりに反省しているのかと思い、「今芸人として楽しく過ごせているので気にしないでください」と答えました。 そしたら母は、「お兄ちゃんはあのあと、一流大学を出て海外に留学しはって、大企業に入って、今その国で出世して永住権もとって……」と、兄の自慢話を始めるじゃないですか。続けて「実はお母さん、去年再婚したんや」と言い、「相

