一川保夫防衛相の進退問題を巡り、政府・民主党は5日、自民、公明両党が問責決議案を提出する9日まで辞任させない方針を固めた。臨時国会は会期を延長せず9日に閉会させる方向で最終調整。問責可決後の辞任はやむを得ないとの見方が大勢で、防衛相の進退判断は閉会後にずれ込む可能性も出てきた。 民主党の輿石東幹事長は5日の記者会見で、一川氏の進退について「辞任は必要ない。どこまでも辞任しないで頑張ってほしい」と明言した。来年の通常国会では野田政権の命運をかける消費増税が最大のテーマとなる見通し。野党側が問責決議案の提出をちらつかせただけで閣僚が辞任する前例をつくれば、参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」の主導権を完全に奪われかねないとの判断が働いたとみられる。 自公両党は首相が一川氏の更迭を拒否したことに反発。公明党の山口那津男代表は「任命権者が辞めさせる権利を行使することを怠った。首相自身の責任も問わ