今季、ソフトバンク藤本博史監督は心身ともに満身創痍(そうい)だった。監督就任時に託された常勝軍団の再建は耐えがたい重圧だった。勝ちたい欲求、でも勝てない現実。そのはざまで苦しみ、我を失いかけた。 5月下旬ごろ、藤本監督は「群発頭痛」を発症した。左目の奥がえぐられるような激しい頭痛だった。やがて痛み止めを持ち歩くようになる。交流戦の最終盤にはヤクルト、阪神とのビジター6連戦。福岡空港にいる藤本監督の手には45回分の鎮痛剤があった。 「夜に寝てても頭痛で2時間に1回は起きるんや。睡眠障害。試合中はアドレナリンで何とかなるけど、試合が終わった途端に左目が痛くなる。どうしたらええねん」 過度なストレスが原因だった。トレードマークだった口周りのひげも少しずつ白い毛が混じってきた。そのたびに黒に染めた。追い打ちをかけるように7月には悪夢の12連敗。通院の末に群発頭痛は収まったが、今でも再発の不安と戦っ
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