原敬暗殺100年 慶応大・清水教授と歩く現場⑥ エピローグ編 慶応義塾大学教授・清水唯一朗さん(46)にとって、特別な朝がきた。 2021年11月4日、木曜日。「平民宰相」原敬が東京駅で凶刃に倒れてからちょうど100年。 清水さんは日本政治外交史の専門家として、長らく原の思想や事績の研究に情熱を傾けてきた。 予定はいっぱいに詰まっている。まずは原の故郷・盛岡で執り行われる追悼の法要に出席するため、早朝から出発せねばならない。午前5時半に起き、毎朝欠かさない納豆とめかぶで朝食をとった。 清水さんが原に興味をもった最初のきっかけは、高校生の頃にさかのぼる。 日本史の教科書を読んでいたときに、「初の本格的政党内閣を組織した原敬」というワードにぶつかった。 試験対策としてはそのまま覚えておけばよかったのかも知れないが、清水少年は好奇心旺盛な高校生だった。 「初の本格的」ってどういうこと。つまり、本
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