政府要請による節電期間が2日スタートしたが、電力需給の厳しい関西では、部品メーカーの集積地である大阪府東大阪市などを中心に、国内外で高いシェアを誇り、他社では代替の利かない部品や電子材料を手がけている企業が多い。このため、計画停電が実施された場合の納期の遅れは、世界的なサプライチェーン(部品供給網)への影響が避けられない。 ◇ 東大阪市のハードロック工業が製造する絶対に緩まないネジは、世界の鉄道や橋梁(きょうりょう)などの建設には欠かせない部品で、東京スカイツリーにも採用されている。 同社には先週末、関西電力から計画停電のスケジュール表が届き、2日の節電要請初日に、停電エリアに入ることが分かった。 ネジの形状をつくる独自の工程に電力が欠かせず、停電の可能性のある時間を避け、出勤時間を遅らせる臨時の勤務シフトをとった。 2日は計画停電は実施されなかったが、同社は「大きな受注が入った