日本国民は税金を払って政府を維持しているが、政府の役割の主要なものの一つに「国民の安全を守る」という役割がある。 かつては軍隊を作って外敵から国を守ることだったが、現代の社会ではそれは多様になり、自然の災害や人的な被害、その他のものにも国は備えている。 例えば、ある会社が工場を作って運転を開始する時には、工場の目的、製品、図面、安全対策等をしかるべき役所に提出し、認可を受ける。 その後、工場が稼働したらその認可に沿って、誠実に正しく工場を運営する限りは罪が問われない。 ・・・・・・・・・ ところが、当然と思われるこの概念は歴史的には少なくとも守られていない。 その典型的なものの一つが、熊本県で起こった水俣病であった。 水俣病の原因は工場が水銀を海に出したことであったが、当時は水銀は毒性物質ではないと思われていた。 わたくしは小さい頃、歯の治療を受けると水銀を歯に詰められたものである。女性の