民主党から離党した生活の党の小沢一郎代表が、離党の原因になった消費増税について歩み寄りの姿勢を見せている。両党が再び合流できる余地を広げるために、障壁を取り除こうとしている、との見方もある。 小沢氏は11日、東京都内での講演で「消費税が選挙時の約束に違反しているとして民主党と袂(たもと)を分かったが、消費税そのものがいけないと言っているわけではない」と表明。低所得者対策は「歳出で見ていくべきだ」と、給付付き税額控除に理解を示した。これを受け、民主党の海江田万里代表は12日の会見で「民主党の政策と同じだなあと思った」と述べた。 小沢氏は民主党中心の野党再編が持論で、民主党の一部にも生活との合流を目指す動きがある。小沢氏が「消費増税反対の党とは一緒になれない」(幹部)という民主党内の声に配慮し、海江田氏がそれを受け止めた、とも言えそうだ。