先週の土曜日夜に見てきた。役者も巧かったし、面白かった。風琴工房の公演を見るのは3度目。 舞台は1945年、樺太。当時、日本統治下にあった朝鮮。戦時下の樺太には日本人も朝鮮人も同じ日本人として労働に来ていた。日本の敗戦によって朝鮮は日本国の属国ではなくなる。しかし、樺太はソビエトに侵攻され、その関係で、日本人は内地に帰ることができたが、主に南朝鮮の人々は帰ることが許されなかった。「記憶、或いは辺境」はその歴史的事実を背景とした、とある日本人一家と朝鮮人たちの友情と愛情の物語。個人のちいさな営みが、大きな歴史の矛盾にすりつぶされていく姿を描いた詩森ろばの代表作です。 http://windyharp.org/henkyo/info.html 軸になっているのは、国家の障壁に隔てられた恋愛の物語であり、運命に翻弄され引き裂かれる男女、という古典的なもの。しかし代表作の再演というだけあって、しっ