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ブックマーク / www.megamouth.info (11)

  • ソリティアおじさん - megamouthの葬列

    中年になったのでソリティアおじさんになりたい、と思った。西日差す窓際で、Windowsに入っているソリティアというゲームを日がな一日やり続けて、給料を貰っているおじさんにである。 ソリティアおじさんは伝説の存在だ。私も実は、目にした事はない。主に大企業にいたらしいので、就職活動すらしなかった私には縁遠い存在なのだ。 私が実際に見たことのある一番ヤベえおじさんは、CASIOの電卓を超高速で叩きながら、その計算結果を一つ一つ手入力するExcel手入力おじさんだった。 おじさんのExcelには数式がない。全てはおじさんがテンキーを叩いて入力したものだからだ。 一つセルを打ち間違えたり、後で訂正が入ったりすると、当然合計値を入れるセルの数値も変わってしまう。それを、おじさんは(Windows付属の電卓アプリではなく)CASIOの電卓を叩いて計算し、LCDが表示した内容をパソコンのテンキーで写し取っ

    ソリティアおじさん - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2020/08/05
    “なぜそれが許されるのか、それでどうして金が貰えるのか、社内の誰一人としてわからない、孤高のプロゲーマー、あのソリティアおじさんになりたいのである。”
  • 電通のビジネスはなぜ嫌われるのか - megamouthの葬列

    久しぶりなので、どうでもいい話をする。 大昔、たまたまつけたTVに『ですよ。』という芸人が映っていて、漫談というのかコントというのか、お笑い番組だったから、とにかくひょうきんなことをやっていた。 どういうものだったか、書くのも面倒なので、Wikipediaを引用する。 「『ですよ。』この前〜階段の途中で座り込んでるおばあちゃんがいたから、上まではこんであげたんで・す・YO!」 「そしたら〜SO!おばあちゃん下におりたかったみた〜い。上にもどっちゃった〜」 「あ〜い、とぅいまてぇ〜ん!」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A7%E3%81%99%E3%82%88%E3%80%82 お笑い評論家じみた人というのが私は大嫌いなのだけど、まじまじと、この芸というのか、彼の一連の行動を目の当たりにして、しばし、絶句してしまった。 おもしろい、とか、おもしろくな

    電通のビジネスはなぜ嫌われるのか - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2020/07/20
    “明日私が、あなたの会社に訪問して、アタッシュケースから札束を取りだしながら「これで押井守に女子攻兵のアニメ映画を作らせろ!」と言ったとして、あなたの会社は対応できるだろうか?”
  • RE: 最終出社日について - megamouthの葬列

    松田部長 お疲れ様です。システム戦略グループの山下です。 最終出社日についてのお返事ありがとうございました。 先日ご連絡した来年1月20日を最終出社とする退職は難しい、とのご回答でしたが、申し訳ありません、こちらとしましても、諸事情を考慮のうえ、最終出社日をご提示させていただいている次第となりますので、退職日を3月末まで延期するというご希望に沿うことはできません。 あしからずご了承下さい。 また、同時にご連絡させていただいた業務の引き継ぎについてですが、引き継ぎ人員が存在しないことにより、未だ一切の進捗がございません。 おそらくは、この点が、松田部長のおっしゃっている「就業規則上に明記されている業務上の支障が発生する事由」に該当すると思われます。 この点につきましては、システムインフラを解する人員が私以外に存在しない現状において、とり急ぎ解消の目処はたたないかと愚考いたします。 よって、勝

    RE: 最終出社日について - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2019/12/30
  • 底辺IT企業は『書けない』プログラマとどう向き合ってきたか - megamouthの葬列

    新年から夢のない話で申し訳ないのだが、表題のとおりのテーマである。 note.mu という記事があって、むやみに長いので飛ばし飛ばし読んだ。 大意としては、世の中には「書けない」プログラマというのがいて(元エントリでは学生さんのようである。さもありなん)そういう人はどうやったって書けるようにならないんだから、諦めろ、という話のようである。 で、じっと手を見て、下請け底辺のIT企業にいる私たちは、このような人々をどうしてきたろうか、と考えると、「放ったらかし」にしたなあ、と思うのである。 最初のほうは優しく教えていたと思う。話したりハンズオンしている時に、あっこの子、変数のことわかってないな、と感じたら、ホワイトボードを持ち出してきて、例の"x"と書いた箱の絵に矢印を引いて、値が入っている図を書いて、「わかった?」「あ、はい」みたいなやり取りをして終わり、という程度の「教育」である。 だが、

    底辺IT企業は『書けない』プログラマとどう向き合ってきたか - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2019/01/04
    理想論はあるけど、オンラインスクールや入門書などがこれだけ充実しているのだから、困った顔で待ってれば懇切丁寧に教えてもらえるはずって幻想を壊して参照先だけ提示するのが教育なのかもしれない
  • ご注文はCIですか? - megamouthの葬列

    いい歳なのにWebプログラマなんていう仕事をしている。 正確に言えばWeb屋だ。今や絶滅危惧種になったこの職業は、デザインをPhotoshopやIllustratorでちょっと修正するところから、サーバーのファイアウォールの設定をちょっと変更するところまで、Webに関する何でもをこなす便利屋みたいなものだ。 一時は、Web屋みたいな人をフルスタックエンジニアなんて呼んでいた時期もあって、私も格好をつけたい時に便利に使わせてもらっていたけど、ただの銀玉鉄砲をシルバーバレット・オートマチック・モデルガンと呼んでるみたいで、口にする度に気恥ずかしくなってしまい、すぐに言わなくなってしまった。 これは言葉が悪いのではなくて、きっと私がWeb屋で、フルスタックエンジニアではなかったからだと思う。 銀玉鉄砲が、軽いアルミ缶すら撃ち抜けないように、Web屋もまた、ネットワークやサーバー運用の深淵を知らな

    ご注文はCIですか? - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2018/12/18
    兼務インフラ担当を作ると期待値ギャップが生まれてしんどい
  • 巷説IT企業奇譚 - megamouthの葬列

    山伏 他社に派遣されているエンジニアたちが月一回の帰社日にオフィスに集まってくると、社長の隣にいかめしい山伏が立っていて、集まった社員を水晶玉のようなまん丸な瞳でねめつけていたので、皆驚いた。 社員とは対照的に社長は上機嫌の様子で、件の山伏のほうに手をひらひらさせながら言った。 「今日から、この会社のコンサルタント的なことをしてもらう方でね、不動院八山坊さんです。」 紹介された山伏は、見開いた目を微動だにさせず、集まった一同を見回して、ただ、うんっと持っていた錫杖をカーペットにうちつけた。 錫杖の先からシャラン、と安っぽい音が鳴って、社長以外の全員が、この会社はもうダメだ、と、ため息をついた。 「では、八山坊さん。何から始めますか?」 と期待を込めて社長が尋ねると、山伏はようやく口を開いた。 「人が去り、残った者も皆ほうぼうに出稼ぎにでかけておる。」山伏は懐から4枚の手鏡を取り出した。「ま

    巷説IT企業奇譚 - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2018/06/16
  • 終わりの季節 - megamouthの葬列

    職場を戦場に例えるのは良い趣味とは言えないが、この会社では的外れではないように思う。 ここではいつも、納期だけが決められた曖昧な仕事がやって来たかと思うと、最後の1ヶ月で決められた仕様や、営業の怒号が、哀願が、テスト不合格の結果や、クライアントから直接送られて来た緊急のメールが、就寝中に鳴り響く着信音が、かつてはエンニジアと呼ばれていた人々の精神を、迫撃砲のように吹き飛ばしてしまうからだ。 誰かが死んだ時は大抵、指揮官であるマネージャーが、朝礼で皆を激励することになっている。 例えば売り上げが去年のそれを上回りそうだ、などと、あたかも会社が順調に進んでいて、ボーナスが奮発されるかのような期待を社員に抱かせようと試みる。 もちろん聞いている方は、白けきっている。 その意図があまりにも見え透いているので、マネージャーが自分たちを見くびっているというよりも、彼にほんの少し残った良心が、ほとんどあ

    終わりの季節 - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2018/05/19
  • フェティシストの先輩はいくじなし - megamouthの葬列

    私が今のように酒飲みでなく、駆け出しのPerlプログラマだった頃、先輩がいた。 私達が仕事のコードを書いている時、先輩は聞いたこともないフレームワークのテストをしていたり、英文のサイトを読んで大半の時間を過ごしていた。 たまに気が向くと、私のような新米プログラマー達にDBマイグレーションが簡単にできる方法や自作のフレームワークのアーキテクチャを優しく教えてくれたりしたが、それらは全て当時の私達の理解を超えていて、正直、どう反応していいものやらわからなかった。 1 ある時、私達のプロジェクト炎上した。 納期ギリギリで、システムが出来るには出来たのだが、挙動が不安定で、何より実行速度が極度に遅く、想定のユーザー数をさばけなかったのだ。 社長が出てきたり、顧客との悶着があったりした末、納期が再設定され、先輩がプロジェクトリーダーになり、私達がそれを手伝うことになった。 のんびりした様子で先輩は

    フェティシストの先輩はいくじなし - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2017/11/30
  • 『修正になんでも応えてくれるデザイナー』を憐れむ歌 - megamouthの葬列

    いつまでも定点が残っているのも何なので、お茶受け程度の記事を書く。 キャンペーンの打ち方の「悪乗りっぷり」では定評のある日清のtwitter上のネタの一つだと思うが、こういうのがあった。 修正になんでも応えてくれるデザイナーさんが上司からの「チーズ感が足りない」というダメ出しに全力で応えてくれた結果…ミルクシーフードヌードルの広告がこのような形になりました! pic.twitter.com/0T7aFfBXtN— カップヌードル (@cupnoodle_jp) 2017年10月17日 これに対して、私は率直にこういう感想を述べた。 カップヌードルさんのツイート: "修正になんでも応えてくれるデザイナーさんが上司からの「チーズ感が足りない」というダメ出しに全力で応えてくれた結果…ミルクシーフードヌードルの 具体的な指示をくれるし、最初に言ったことは否定しないし、いいクライアントじゃないか/暇

    『修正になんでも応えてくれるデザイナー』を憐れむ歌 - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2017/10/21
    “「セキュリティ的に重大な問題を抱えることになってもいいから、機能を追加しろ。クラックされた時の責任はそっちで。」というリクエストに応じるべきか、という命題として捉えれば、冗談じゃねーよ”
  • 「すごいエンジニア」が目指すもの - megamouthの葬列

    crapp.hatenablog.com を読んだ。id:Cedilleさんは、数少ない私の同好の士(一緒にされても困るだろうし、文章も怨念も私のレベルを遥かに凌駕していると思うが)だと感じている方で、 いつも楽しく読ませていただいている。 で、このエントリを読んだ感想としては、いい経験だと思うし、別にその中で生きていけばそのうち良い事あるよ、としか思わなかったんだけども、そもそも「すごいエンジニア」とはどういう存在なのか、ということを書いておきたくなったので、書く。 すごいエンジニアのイメージ だいたい前述のエントリに書いてある通りなのだが、この業界で「すごいエンジニア」として見なされる人のイメージを要約すると、こんな感じだと思う。 技術書を自分の給料で買いあさり、勤務時間外に読み漁ったりして、とにかくあらゆる事に詳しい。 アンテナを極バリして、githubでstarが100ぐらいしかつ

    「すごいエンジニア」が目指すもの - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2017/01/02
    “なので、彼らは一生経営者から食い物にされるし、その膨大な努力は、彼ら自身の純粋な「夢」の他には、せいぜいが彼らが一生「好き」なことで食っていくことに役立つ程度にしか使われることはない。”
  • 消えたプログラマの残したものは - megamouthの葬列

    システム開発の佳境に、開発メンバーが突然出社しなくなってしまう。 携帯にも連絡がつかず、3日ほど音信不通になったので、さすがに心配になった上司が大家と共に自宅を訪れると、夕日が差し込む部屋の真ん中に、当の人が何の表情も浮かべずにただ座っていたりする。 そういう事は大して珍しいことではないので、ある程度経験のあるIT業界人なら、同僚が「消えて」しまってもそれほど驚くことはない。 プログラマというのは、とかく「消えて」しまうものなのだ。と彼らは思っている。 「消えた」プログラマは、意識的にしろ無自覚にしろ自分の人生をちょっとばかり台無しにしながら、プロジェクトに虚無の穴を空けるわけだが、そうした「工程の穴」は他のメンバーが残業したり、派遣会社から来た代替の人員が埋めてしまったりする。ビジネス的には人月で数えられた我々の「数字」などというものはちょっとした帳尻あわせでなんとかなってしまうらしい

    消えたプログラマの残したものは - megamouthの葬列
    bulldra
    bulldra 2016/11/27
    “「やり方は教わっていない。ソースコードしか手がかりはない。だから木の枝や藁で、無線機や、滑走路を作って、飛行機を呼ぼうとしているんです」”
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