福井のめがね産地でもそうなのですが、このようなコーディネーター企業がいてこそ「産地」が成り立ちます。 近年よく「町工場も自社ブランド商品を作ろう、to C 向けに直接ビジネスをしよう」という話を地場産業関係で耳にしますが、それはそれで企業の意識変化という意味ではやってみれば良いと思いますが、それだけで食べていけるようになるのはほとんどの場合は厳しいですし、中間加工分野などはなかなかすぐには消費者向け製品を手がけられるわけがありません。そのような人員もいません。 結局本質的に産地を救うのはごく一部の中小企業で部分的に成功する自社ブランドや脱OEMではなく、しっかりしたコーディネーター企業であり、そのコーディネーター企業が発注先の小規模工場を単なる「下請け会社」として使うのではなく、双方の幸せを考えた発注や管理をできるかどうかが「産地」が存続できるかどうかの鍵だと、福井を見ていて思います。