ディストレスト債投資を手掛けるオークツリー・キャピタル・マネジメントの共同創業者ハワード・マークス氏は、世界金融危機以降で有数の好機が訪れると見込む。金利上昇とリセッション(景気後退)の接近で、苦境に陥る企業が増えている。 過去数年間は資金調達が容易な環境下だったこともあり、「並程度」のリターンが続いたオークツリーだが、債務返済に苦しむ企業への資金提供で機会をうかがっている。同社の運用資産は約1630億ドル(約22兆9000億円)。 マークス氏は今週、「われわれにとっての好機が今またやって来つつある」とシンガポールで投資家に向けて述べ、その後のブルームバーグニュースとのインタビューでも同様の発言を行った。 マークス氏は、米国のインフレ率はピークを付けた公算が大きいが、金利は今後5年から10年にわたって5%近辺にとどまると予想。消費者の志向変化と借り入れコストの上昇で、多くの企業が「深刻な苦