開幕が間近に迫ったサッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会に向けた商戦が盛り上がっている。国際サッカー連盟(FIFA)が公式スポンサー以外の「W杯」の文字やロゴを使った便乗商法を禁止していることから、各百貨店などでは直接連想させる表現を避けるなど、工夫を重ねている。例えば、サッカーがイメージできるよう11人の男性バイヤーらによる「おやじイレブン」が商品を薦めるフェアなど、4年に1度の商機をつかもうとアイデアを繰り出している。 「『ワールドカップ』は使えないですから…」。大阪・梅田の阪神百貨店の広報担当者は苦笑する。 FIFAは日本の特許庁に「ワールドカップ」といった文字やロゴを、知的財産として商標登録している。高額なライセンス料を払っているスポンサーの権利を守るためで、名称やロゴを使って便乗商法を行うことを禁じている。 ただ、大手広告代理店、電通によると、2006年のW杯ドイツ大会