身の回りの情報の多くは、必ず、なんらかの分類がなされている。その分類の階層構造は、多くの場合、ルートを起点にしたツリー状で、もし、そうなっていなければ、任意の対象に行き着くのはたいへんだ。身近な例でいえば、HDDのディレクトリツリーがそうだし、インターネットの階層化ドメイン構造も思いつく。コンピュータは、その階層化構造を思いっきり無視した探索スタイルを可能にした。 ●分類は他人の仕事、探すのは自分の仕事 昔、昔、その昔、図書館の本は、ほとんどの場合、日本十進分類法で分類され、それを頼りに、紙のカードを繰り、読みたい本は、閉架式の書棚から取り出してもらう必要があった。けれども、その分類は複雑怪奇で、目的の本を短時間で探し出すのは至難の技だった。今なら、ちょっと気の利いた図書館であれば、たいていコンピュータ端末が置いてあって、本を著者名やタイトルなどから探し出すことができることを思うと、びっく