文部科学省「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)をめぐり、大阪市教委がテスト結果公表の事実上の義務化に踏み切ったことに波紋が広がっている。橋下徹市長肝いりの学校選択制が始まる来年度に向け、市教委には保護者らの判断材料となる情報の公開を進めたい思いがあるが、学校現場からは「学校の序列化につながる」と懸念が上がる。公表の判断を校長に委ねる文科省の実施要領に抵触する恐れが出てきており、国との間にも火種が生まれかねない状況だ。1時間半超の激論 「上から目線の規則。私は反対」。8日朝に開かれた教育委員会議で長谷川恵一委員長は語気を強めて何度も異議を唱えた。校長に判断を委ねた昨年度分について公表した学校が全市立小中学校の約4%の19校にとどまったことを挙げ、「現場の意見を吸収しながら公表の形を決めるべきだ」と翻意を呼びかけ続けた。 市教委の事務方が示した案では、学校管理規則を変更し、小規模校や特