「じゃあ将棋やってろ」じゃねーんだよ。 俺は将棋なんて定石が何億通りも積み上がっちまったゲームなんて今更お勉強してやりたくねえんだよ。 でもマスクデータなんていうアンフェアな物に覆われきったゲームもやりたくねえんだ。 膨大な乱数と個体差の海の中でそれでも期待値の計算を追いかけ続けることにゲーム(競技という意味)を感じてえんだよ。 この世界に生まれたばかりの新しい山に登って、その頂上に立った時にハッキリと自分の歩いてきた道が何だったのかを感じ取りてえんだ。 鬱蒼としたジャングルの奥地にたどり着いてなお、自分がどうやってここまで来たのか分からないままで終わることに「冒険」を見出すのも嫌いじゃないけど、でもそれは俺にとって人生でやれば十分なことであって、ゲームという媒体にはもっと透明な世界を求めたいんだわ