生まれた時から「平成不況」、学校に入学したら「ゆとり」、頑張って勉強したのに「大学全入時代」。挙げ句の果てに「東日本大地震」。高校の卒業式も大学の入学式も自粛され、就活始まれば「就職氷河期」…。 こんな時代を生き抜いてきた1988年4月生まれ以降の若者達は、昨今「さとり世代」と呼ばれている。私自身もこの「さとり世代」の一員なのだが、上の世代から見れば、現代の若者は何かを諦めているように見えるらしい。車もブランド服も欲しがらないし、旅行もしない。スポーツもしなければ、酒も飲まない。おまけに恋愛は「面倒くさい」。こんな元気のない若者ばかりでこれからの日本は大丈夫なのだろうかと心配されている。 博報堂ブランドデザイン若者研究所・原田曜平著『さとり世代 盗んだバイクで走り出さない若者たち』(角川書店)では、首都圏に住む高校生~若手社会人まとの議論から、「さとり世代の解明」を目指している。浮かび上が