正規社員から非正規社員への流れが進んでいる。派遣や請負、さらには日々ネットカフェでその日の職を探す人が増加し、最近では、24時間営業のファーストフード店で夜を過ごす若者まで登場してきたといわれる。若者に過酷な状況を強いるのは何なのか、そしてそこから抜け出すことはできるのか。日本労働弁護団事務局次長の棗一郎弁護士に話を聞いた。 ――フリーターや非正規社員などからの相談を通じてわかる、今の若者の現状とはどのようなものでしょうか。 私はフリーター全般労組、個人加盟のユニオンなどを通じてフリーターの人々と付き合うようになりました。実態は労働者派遣なのに、請負契約を装うことで企業が雇用責任を免れる偽装請負、偽装雇用の事件を担当してますけど、その部分の若者の現状が一番ひどいですよね。日本は何でこんなになっちゃったのかなってぐらい…。ちゃんと雇用関係になっていないで、月に10万~15万円とか手取りでもら