ポイント 異系骨髄移植による移植片対宿主病を制御する白血球「内在性制御性樹状細胞」を発見 内在性制御性樹状細胞の投与でマウスの慢性移植片対宿主病の治療に成功 ヒトの移植片対宿主病に新たな治療法を提示 要旨 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、骨髄移植などの合併症として知られる移植片対宿主病(GVHD:Graft Versus Host Disease)を制御することができる新しい白血球である樹状細胞※1をマウスで初めて発見しました。これは、理研免疫・アレルギー科学総合研究センター(谷口克センター長)樹状細胞機能研究チームの佐藤克明チームリーダーらによる研究成果です。 骨髄移植などで用いられている造血幹細胞の移植は、白血病や悪性リンパ腫などの造血器腫瘍や、重症再生不良性貧血、先天性免疫不全症などの疾患に、特に治療効果が高い治療法として利用されていますが、その合併症として発生するGV