女と話すのは久しぶりだった。 友達と、ではない。新たに出会う女子である。 あの日、半年ぶりに合コンに呼ばれた僕は緊張で震えていた。 男側の幹事の名はGという。 ゴキブリではない。ゴッホである。 Gは優秀な男であった。 低スペックな僕でも安心できるリーズナブルな店のチョイス、メンバーの人選、そして何より、美魔女を合コンに連れて来てくれた。 繰り返しになるが、新規の女子の会話は半年ぶりである。 合コンが始まった途端、僕は何を話していいのかわからず、とにかくポケモンの話をすることにした。 2016年夏。 ポケモンは老若男女問わず、必ず共通の話題になり得る魔法の言葉である。 僕は隣にいた女の子のポケモン図鑑をディスり、自分のレベル7のポケモンを自慢した。 Gは大変優秀な男なので、合コン中にポケモン博士を名乗り、おそらくは直前にインターネットで入手したであろう、ポケモンのにわか知識をふんだんに披露し
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