ヒロインひらりの姉・みのりにモヤモヤ 放送当時は楽しく観ていたのに、あとあと、「あれ、こんなんだったっけ?」となるのはよくあること。ドラマの展開だけでなく、当時の価値観や考え方に戸惑うことも多い。 今年2023年に、1992年の連続テレビ小説『ひらり』が再放送されている。初回放送時は、快活で行動的なヒロインひらり(石田ひかり)を応援する気持ちだったが、今観るとモヤモヤするのだ。 モヤモヤその1が、ひらりの姉みのり(鍵本景子)。丸の内の総合商社に勤務しているのだが、いつも給湯室にいる。彼女と同僚のセリフから、仕事といえばコピー取りとお茶くみしかないことがわかる。彼女たちは、れっきとした正社員だが、働くことへの意欲はほぼなく、結婚相手を見つけて寿退社することで頭がいっぱい。92年当時は、この設定に違和感がなかったのだろう。そういえば昔は、腰かけOLなんて言葉があったっけ。 勤続5周年を迎えたみ