僕は目が見えないし、耳も聴こえない。だからこそ「相手を信頼すること」が大切。盲ろう者の大学院生・森敦史さん 私は先天性の盲ろう者ですが、周囲の人たちが「盲ろう者だっていろんなことができる」ということを教えてくれました。本当に、人に恵まれているんです。 朗らかな笑顔でそう話してくれたのは、森敦史さん。視覚や聴覚に障害のある人たちのための「筑波技術大学」の大学院に通う、盲ろう者の学生です。 至極当たり前のことですが、人は常に誰かに支えられて生きているもの。それは障害の有無を問いません。家族、友人、職場の同僚や学校のクラスメイトたち……。ぼくたちは普段から非常に多くの人たちにサポートされながら生きています。 そして、そういった関係性を成立させるのは、「相手を信頼する」という気持ち。でも、案外それが難しいものです。ましてや、目が見えず、耳が聞こえない状況下だったら、どうやって相手のことを信頼すれば