[写真]陸上自衛隊の「降下訓練始め」に参加する中谷防衛相。現役自衛官が閣僚になった例はないが、中谷元防衛大臣のように、元自衛官が閣僚になったことはある(ロイター/アフロ) 防衛省設置法改正案には、防衛省の内部部局の官僚が自衛官より優位に立つ根拠とされた「文官統制」規定の廃止が含まれている。今回の改正については、「文民統制(シビリアンコントロール)が弱まり、制服組に対する抑制が利きにくくなる」といった批判がある一方、「文民が軍人への最終的な指揮権を有することには変わりがなく、批判はあたらない」との見方もあり、評価が分かれている。そもそも、憲法に規定されている「文民統制」とは何なのか。憲法の見地からは、「文官統制」の廃止をどう見るべきなのか。憲法学者の木村草太・首都大学東京准教授に寄稿してもらった。 -------------------- 防衛行政の組織再編が検討されている。その中で、「文民