ルモンド・ディプロマティークの編集長による安倍晋三の評価。内容は簡潔にまとまっている。ポイントは、北朝鮮への強硬姿勢で売りだした三代目超タカ派にして親米追従のこの首相をもってして、東アジアの緊張状態は高まらざるをえないであろう、としている。 北朝鮮に対するより強硬な姿勢とさらなる制裁措置が必要であると声を上げたが、そこに大衆扇動的な面がなかったわけではない。蔑視的な反朝感情に訴え、多くのメディアがそれに追随した。このようにして安倍氏は支持を得た。 (中略) 安倍氏がソウルに到着した10月9日に北朝鮮が非難されるべき核実験を行ったのは、彼らが日本の新首相をどれほど危険視しているかを知らせるために違いない。この無責任な警告は、全世界に不安を持って受けとめられた。と同時に、この事件は、安倍氏がそのナショナリズム路線を変更しない限り(考えにくいことではある)、北東アジアの緊張はほとんど解消されない