雑誌「世界」で「絞首刑は残虐か」という記事を読んだ。 国際的に非難されつつも日本では未だに絞首刑を死刑囚に執行していて、法律的には公務員に残虐な手法での死刑執行を禁じているけれど過去の判例では絞首刑は残虐ではないということになっていて、判例主義によって今でも絞首刑ということのようだ。 理想的な条件下においては、絞首刑を執行してピンと首が吊られた瞬間に、死刑囚の意識レベルは消失するから、ある意味安楽死であるという医学者の論も後押しをしたと。ところがあくまでこれは理想的な条件下であることが条件で、運の悪い死刑囚はそれはもう恐ろしい最後を迎えることになると。中でも大変なのが、首を吊った際に首が切断されることもあるということだった。中世ヨーロッパのような残虐なギロチンによる死刑執行から遠く離れた現代における絞首刑において、結局首が切断されるという本末転倒ぶりに日本らしさが現れている。 2011/1