離散フーリエ変換(DFT) 信州大学工学部 井澤裕司 1. フーリエ級数展開との関係 はじめに、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform; DFT)とフーリエ級数展開との関係について 整理します。 離散フーリエ変換は、これまで述べてきたフーリエ級数展開において、連続周期信号をサンプリングし、 離散周期信号に置き換えたものです。 たとえば、整数を N としてサンプリング周期 T、 周期 NT の関数を x*(t) とおくと、デルタ関数 δ(t) を用いて、 次のように表すことができます。 ここで1周期分を考えれば x*(t) は離散信号 x0 , x1, x2, ‥, xN-1 の関数となります。 次に、この関数1周期分について、これを複素フーリエ級数展開します。 小さな正数を εとして、以下の式が求められます。 このとき、デルタ関数 δ(t) の面積が T と