5月9日3時0分配信 時事通信 【北京8日時事】旧ソ連の大物スパイで、日本を舞台に諜報(ちょうほう)活動をして逮捕・処刑されたリヒャルト・ゾルゲが来日前の1931年、中国・上海に滞在中に中国共産党の事実上の最高幹部だった周恩来(後の首相)と秘密裏に接触していたことが、同党元工作員の回想録で8日までに分かった。ゾルゲが中国で活動中、共産党最高指導部にも人脈を広げていたことが判明したのは初めて。 この本は、2002年に限定出版された「毛沢東の親族、張文秋回想録」(広東教育出版社)。著者の張文秋さんは古参党員で、毛沢東主席の長男、次男とそれぞれ結婚した姉妹の母親に当たる。出版前の同年7月、98歳で死去した。