本日朝刊21面【マーケット総合2】大機小機 真和 近年、経済格差の拡大を指摘する声が強い。大都市圏と地方圏といった地域間についてもマスコミなどでは所得格差の拡大を既成事実のように扱っている。確かに地域間の所得格差は大きい。しかし近年になって、そうした格差が拡大している事実はない。 いわゆる「格差社会」と呼ばれる現象が日本の大問題である、と半ば常識のようにメディアで喧伝されていますが、真和氏は果たしてそれが本当なのかという問題提起をしています。 各界の専門家が匿名で寄稿するこの『大機小機』欄、中には首を傾げざるを得ないような御仁もいますが、今日のような正論を見つけると何か得したような気がします。 「例えば、不平等の度合いを示すジニ係数を都道府県一人当たりの所得ベースで作成すると、水準自体はかなり低いほか、一人当たりの民間需要を指標にすると拡大は生じていない。また、一人当たりの所得水