お笑いコンビ「キングコング」のメンバー西野亮廣(あきひろ)が出版した絵本「えんとつ町のプペル」が発売3カ月にして25万部と、絵本としては異例のヒットとなっている。しかしその注目は作品の内容にではなく、西野が展開する制作、販売、広報など作品の届け方に集まっている。 * 西野が脚本と指揮を担当し複数のクリエーターで作画チームを編成した制作体制、クラウドファンディングによる制作費の確保、そして発売後3カ月でインターネット上に全ページを無料公開するという宣伝手法――そのどれもが既存の出版業界では異例だ。そして、同作が従来の絵本にはない高い作画密度を誇っていることも、効果的な宣伝で社会現象化しつつあることも、西野の採った「異例」の手法の数々がそこに絶大な効果を上げていることは疑いようがない。 しかしその一方でインターネッ…