プロ棋士とコンピュータ将棋ソフトのガチンコ対決――。 かつては指し手が複雑なことから、コンピュータが勝つのは難しいと思われていたが、2016年4月・5月に行なわれた第1期 電王戦で、将棋ソフト「Ponanza」が山崎隆之叡王(八段)を打ち破った。 一時期は準優勝が続いたことから「シルバーコレクター」とも揶揄されたPonanzaだが、ここ最近の強さは圧倒的だ。だが、その強さの裏に、さくらインターネットの計算資源による「機械学習」があったのはあまり知られていない。 Ponanzaはなぜここまで強いのか。開発者の山本一成氏と下山晃氏、ならびにさくらインターネット クラウド開発室の須藤武文氏に聞いた。 Ponanzaはなぜ強い? プロ棋士とコンピュータの対局は以前より「電王戦」として行なわれてきた。2016年春に開催された「第1期 電王戦」はその装いを新たにしたものだ。コンピュータ同士で対決する大