ほんの数カ月前には、デビッド・キャメロン首相がブリュッセルの人気者だった時期があった。欧州懐疑主義者を自認する英国保守党の新首相のことを心配していた人たちは、キャメロン首相がかなり協調的になれることに驚かされた。 キャメロン首相は、恒久的な救済基金を設立するためのユーロ圏の新条約を邪魔しなかった。それどころか、アイルランドを救済する手助けまでした。 だが、また別の条約改正が迫ってくると、不実な英国人に対する旧来の怒りが復活してきた。多くの欧州首脳にとって、自分たちの通貨を破局から救う試みを邪魔しているのは英国なのだ。 もちろん、それだけが首脳らが直面している問題ではないが、このコラムが印刷に回された時点で、キャメロン首相は12月8~9日の首脳会議で厳しい交渉に臨もうとしていた*1。 パリでは数日前、フランスのニコラ・サルコジ大統領とドイツのアンゲラ・メルケル首相が事実上、英国に最後通牒を突