北九州市小倉北区の到津の森公園で、30年以上同じ場所で飼育されていたメスのセイロンゾウ「サリー」と「ラン」が、昨年秋ごろから“不仲”になり、飼育員は頭を悩ませている。これまでの優劣関係が逆転したとみられ、同園では安全に配慮し、2頭同時の展示を取りやめるなどしている。 サリーとランは1979年、前身の到津遊園時代に、友好親善のシンボルとしてスリランカから贈られた。体格はほぼ同じだが、1歳年上のサリーが優位な立場で30年以上過ごしてきたという。飼育員の西村武文さん(52)によると、2頭はこれまで争いも無く「全国的にも有名な仲の良いコンビだった」と言い、子どもたちから先に餌を受け取るのも、サリーの方だったという。 ところが、昨年秋の休園日に異変は起きた。ランが突然、サリーに体当たりし、サリーは約2メートル転落。大けがには至らなかったが、その後もサリーは鼻や尻尾をかまれたり、威嚇されたりしたと