トランプ大統領が「ウクライナ戦争停戦」を急ぐ理由…それは中国の「ロシアへの影響力増大」と「北極海航路・大戦略」牽制のためだった 対馬、津軽、宗谷の国際海峡の重要性が浮上する現在、日本は中国に対しては何より「台湾有事」をクローズアップしているが、当の中国はもっと先を見据え、広い地域を視野において、軍事的戦略を構築しているのではないか。それは、何よりこの「氷上のシルクロード構想」に基づくものだろう。 今から15年ほど前、中国は東シナ海の日中中間線付近における油田開発を活発化させ、この調査を行っていた海上自衛隊のP-3Cに戦闘機を緊急発進させるなどしてこの海域は緊迫し始めていた。そして、2012年9月、わが国の尖閣諸島国有化に中国が強く反発したことによって、この東シナ海は一気に緊張の度合いを強めた。 ところが、わが国と中国が東シナ海で火花を散らしていることに世界が注目する中、中国はこの陰で南シナ