うつ社員切り始まった 休職復帰時を狙い撃ちAERA:2009年7月13日号 印刷 ソーシャルブックマーク いよいよ正社員も、リストラの対象になりつつある。メンタル不調者をはじめ、弱い立場の人が押し出されていく。追いつめられる社員と余力がない会社、溝は深まるばかりだ。(AEAR編集部・古川雅子) タイミングは最悪だった。 IT企業に勤めるUさん(37、男性)が、うつ病で1カ月間休職し、復帰した昨年9月。会社はちょうどそのころ、事業縮小と経営統合に揺れていた。 復帰した日、社長と役員との面談でこう切り出された。 「あなたが休んでいたこの1カ月で会社の事情が変わってしまった。申し訳ないが……」 提示された内容に愕然とした。賃金をUさんが入社した当時の水準に減額。身分も社員から契約社員に変更するという。 何より気力を萎えさせたのは、「業務は従来通り」 という通告だった。人が足りないのが理由だ。休職