そろそろ激怒している人も増えてきたので、重ねてわたしが怒り狂うのも蛇足であろうが、どうしてもこの手の保護猫動画は「本当にその経緯で保護したのか」という疑問がつきまとう。タイピーとかネコニチみたいな、人気の保護チャンネルでも、野良猫がいるのだから、どこかで捕まえたのだろうけど、本当にそういう経緯で保護したのかな、と首をひねることはある。そもそも「話を盛る」のは人間として普通のことであり、ふらふらと軸が定まらず漠然と生きているのが現実でも、後から動機を付け足したり、してもいない決意をしたとか、計画的行為を偶然と言ったり、まぐれの行動を計画的とうそぶいたり、過去をあれこれ修正して自分の歴史を再構成している。道路で野良猫を拾うとすれば、「車に轢かれそうなところを間一髪で助けた」ということになったりする。殺処分寸前とか餓死寸前とかボロボロの野良猫とか、なにかしら差し迫ったトリガーを挿入するのである。