クラウドという流行のテクノロジーの議論に終始していては、クラウドの本質をつかむことはできない。本稿では、日立ソフトが提供する「セキュアオンライン」の事業責任者であり主席アーキテクトである中村輝雄氏が、クラウドのこれまでとこれからを事例を交えながら語り尽くす。 1.どうしてクラウドなのか? どうしてクラウドなのか――なぜ、いまさらこういう質問から始めるのか、戸惑う読者もいるかもしれない。しかし、これから述べるポイントを理解していないと、結局、クラウドという流行のテクノロジーの議論で落ち着いてしまう。クラウドがインターネットが登場して以来のIT革命であることをまず理解してもらう必要があるだろう。 企業にとってITは便利なツールである。ビジネスを遂行する上で、あるいは業績を伸ばす上で、ITなくして企業経営は成り立たないということに異論がある方は少ないだろう。では、企業がITを導入する時のリスクは
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