現在、先進的な金融機関の間では、金融ニーズの発生を顧客の行動(イベント)から判断し、最適な金融商品を最適なタイミングで提案する「イベントベースドマーケティング(EBM)」と呼ばれる手法が注目を集めている。本稿では、米国アナハイムで2017年10月22日(現地時間)に開催された「Teradata PARTNERS Conference 2017」における、じぶん銀行 執行役員 マーケティングユニット長 井上大輔氏の講演の概要を紹介する。 大手通信会社とメガバンク、親会社の顧客基盤をどう活用するか じぶん銀行は、KDDIと三菱UFJ銀行が50%ずつ出資し、ガラケー(フィーチャーフォン)全盛期であった2008年に創業したネット専業銀行である。同行はスマートフォンが唯一のチャネルであることを特徴とする。顧客構成比は年代別では20~40代の若い層が8割を占め、性別では男性よりも女性の比率が高い。 設