ここ最近、ある変化を感じている。企業が消費者向けに作成するコンテンツやコミュニケーション表現における「嘘と誠のバランス」だ。 多くのコンテンツは、その成り立ちから「フィクション(架空や創作の作品)」と「ノンフィクション(史実や記録に基づいた作品)」という2つに大別できる。子供のころ、お気に入りのテレビドラマの最後には必ず「この作品はフィクションであり、実在の人物・団体とは・・・」というテロップが現われた。 最初は意味がわからず、やがて「ああ、そういうことだよな」と妙に世を知った気分になった。 「フィクション」という言葉を知ったのも、その頃だったのではないか。そして今、このフィクションとノンフィクションのバランスに変化が見えるのだ 例えば、最近よく目にする某社の電子書籍端末のCM。美術館前で、一般の人々が同機の使用感について感想を述べていくものだが、放映開始するや「イラッとする。違和感を持つ