コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。 宮脇 睦(有限会社アズモード) 1分間で「Yes」といわせて億万長者。偶然を装い乗り合わせたエレベーターの中で、投資家に出資の約束をさせた起業家の話しです。わずかな時間で相手をその気にさせる簡潔なプレゼンを「エレベータートーク」といいます。エピソードは半ば都市伝説と化していますが、簡潔に要点を伝えて客の心を掴むのは商売用ホームページでも大切です。「戻るボタン」をクリックされては永遠のさよならとなりますからね。そこで鍵となるのが「USP(Uni
これは素晴らしい成功例だが、この事例から「やっぱり多くの人を楽しませるのが重要なんだね」と思ってしまうと、プロジェクトの設計を見誤る。 このサービスでは、サービスに携わる全員に楽しんでもらう必要はない。問題を解くために必要な頭脳をもった優秀なゲーマーにとって機能すれば良いのであり、問題を解く能力のない全員をモチベートする必要はない。気にするべきことは、「100人のうちの90人を巻き込めるかどうか」ではなく、「優秀な5人が反応してくれるか」なのだ。 動員のためのゲーミフィケーションオバマの選挙支援者のSNSなどでゲーミフィケーションの仕組みが使われるなど、選挙のために大量の支援者を動員するための仕組みとしてゲームの要素を使う、ということも大きな成功例が出てきている。 こういったことのためにゲーミフィケーションを用いるのであれば、優秀な数人を満足させるのではなく、可能な限り多くの人々にとって満
普段からTwitterを活用されている方なら、こうしたTwitterキャンペーンのツイートをタイムライン上で見かけたことがあるでしょう。ところで、この旅行会社のキャンペーン、約2週間でフォロワーは何人増えたと思いますか? 約500人約1,000人約5,000人約10,000人紹介したキャンペーンは、実際にエールフランス航空で行われたものですが、かつて、この連載で紹介した企業のTwitter活用5つのパターンにおける「PR型」と「販促型」に分類される利用パターンです。 今や日本企業の4割以上が「広報活動」「企業全体のブランディング」「キャンペーン利用」のためにTwitterを利用しているといいます(第3回「企業におけるソーシャルメディア活用状況」に関する調査結果)。この記事を読んでいるWeb担当者の方は、これからTwitterを活用しようと考えていたり、すでに当たり前のようにTwitterを
第1部では、セミナーを企画したロフトワークの君塚 美香氏と山口 謙之氏が講演。君塚氏は、アクセス解析は戦術から入ることが多いが、研究会ではあえて戦略から入ったとし、「新手法のコンセプトダイアグラム」を用いた研究会の成果について、「小手先の技術ではなく、戦略からアクセス解析を理解して改善につなげることができると感じた。セミナー終了後にはぜひ試していただき、Webの成果を上げていただきたい」(君塚氏)と、会場へ語りかけた。 続いて、ロフトワークでマーケティングと解析を担当する山口氏は、「最近のサイトは複雑になりがちですが、コンセプトダイアグラムはサイト全体を可視化し、課題を浮き彫りにするのに有効です。自身で作ることで、知りたい指標が明確になり、何が知りたいのか見えてくる」(山口氏)と、実際にloftwork.jpを題材にコンセプトダイアグラムを作成して得た経験を伝えた。山口氏自身もアクセス解析
オンラインショップにとってスマートフォン対応が必要な理由とは? また「スマートフォン最適化」ではどのような点がポイントになるのか。 個人ユーザーのインターネットの利用ツールが、「PC&ケータイ」から「スマートフォン&タブレット端末」へと大きく変わりつつあるイマと近い将来を、データを交えながら解説する。 スマホ経由の売上伸び率がPCの売上伸び率を凌駕2010年7月、ドミノ・ピザがiPhoneアプリ「Domino's App」経由で1億円以上を売り上げたことが話題になった。iPhoneユーザー、しかもアプリ利用者という極めて限定された顧客セグメントでこれだけの売上が上がったことに、衝撃を受けたネットショップ運営者は多いのではないだろうか。 2010年下半期以降は、iPhoneに加えてAndroid端末の普及も進み、アパレル関連業界でもスマートフォン(スマホ)対応の“成功事例”が、ちらほらと報じ
技術が変化しても変わらないことソーシャルメディアの革新とマルチデバイスの急加速と同時に、コミュニケーションの可視化が進む今、「つたわるクリエイティブ」を生むためにはどうしたらよいでしょうか。 この記事では、これから10年後にさらに飛躍したいクリエイターの方に向けて、前回の「10年後を生き抜くWeb業界の心得10か条」で捉えた業界の変化を見据えつつ、「つなぐ、とどける、うごかすクリエイティブ」のケーススタディや制作のポイントを具体的に紹介します。これは、トレンドとユーザー動向をとらえ、Webプロデュースのありかた、携帯(スマートフォン含め)やタブレット、デジタルサイネージを含めたマルチデバイスやソーシャルストリームのサイト設計について、筆者が所属するインヴォーグの研究内容を踏まえ、社内の研究開発で実践されたものです。 この記事では、いまの潮流にあわせて以下の3点に注目していきます。 ソーシャ
Webはいつしか、人と人、もしくは企業やブランド間のコミュニケーションをフォローするメインストリームとなってきました。スマートフォン、タッチパッド、キオスク端末、ゲーム機などが世に輩出され、これまで端末ごとに完結していたサービスやデータ、情報もついにユナイトし始めました。Web業界においても、1つの流れがここで集結し、新たなステージへパラダイムシフトしています。そんななか、Web制作者のみなさんに伝えたいメッセージがあります。 Web制作の領域 と問われると、サイト構築ではコーポレート・ブランドサイト制作、ECサイト制作、ケータイサイト制作、プロモーションサイトやバナー制作などが挙げられます。さらに、メールマガジンなどのメールマーケティング、アクセスログ解析や市場調査、マイニングをはじめとしたマーケティングの分野も関係し、ブランディング、クロスメディア戦略、ビジネス戦略なども除外できません
どんな外注も発注側の成功が我々のゴールだと言いますが、それは嘘です。外注の収益源が発注側の施策費用である限り、より多くの施策費を回収することがビジネスゴールなのです。中長期的にみれば、発注側の成功が施策費用の増額につながり、外注の成長にもつながりますが、外注の事業は投資事業ではありません。外注にも今期の売上目標があり、発注側の事業の成長を待っているわけにはいきません。発注側が提出される見積もりに対して高額だと感じている一方で、外注が予算不足と嘆くすれ違いは、それぞれのビジネスを考えると当然の結果ともいえます。もちろん、こうした外注ばかりではなく、ビジネスパートナーとして互いに成長していける良い関係を築くこともできます。 別の見方をすると、施策に対するそれぞれのテーマは、発注側はコストの「最適化」であるのに対し、外注はコストの「最大化」なのです。乱暴な言い方をすれば、外注は施策の実施がゴール
今日は、ソーシャルメディア解析の話題を。自分のサイトに設置したFacebookの「いいね!」ボタンの使われ具合を分析する方法です。Facebookインサイトを使う方法と、APIでデータを取得する方法の2種類を紹介しましょう。 最近、Facebookの「いいね!」ボタンを見かけることも増えました。Web担でも2010年9月から「いいね!」ボタンを設定していて、先日の「TwitterやFacebookで共有されたリンクが検索順位に直接影響する――グーグルとBingが明言」の記事では何と840いいねを記録しました。 さて、この「いいね!」ボタンの押され具合を分析するにはどうすればいいのでしょうか? 各ページを表示してボタンの横に表示される数字を目視で確認していくのもいいのですが、もう少しデータとして分析したいですよね。 それには、「Facebookインサイトを使う方法」と「APIを使う方法」の2
新連載「有名サイト、かってに解析!」では、毎回1つの有名サイトを取り上げ、アクセス解析で実際に解析データを見る前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。 アクセス解析を行う際には、データを見る前に、自分なりの仮説を立てることが、分析効率を高める上で効果的だ。サイトをユーザーの視点で閲覧しながら、問題点やチェックポイントを整理してみよう。着眼点はサイトのタイプによって異なるし、必勝法則などがあるわけではないが、ある程度はパターン化できるのではないかと考えている。 見ながら仮説を立てるのは、自社のサイトに限らない。情報収集で検索をしていて、たまたまたどり着いた初めて見るWebサイトや、Web担当者Forumのような定期的に購読している情報系Webサイトでも、問題点の仮説を立てながら見る癖をつけよう。いちいち文章に落とす必要はない。面倒くさければ、「ちょ
このコーナーでは、企業がどのような方針でソーシャルメディア・マーケティングに取り組むべきか、企業規模が大きくないBtoB企業のソーシャルメディア担当者の1人として、わたくし高橋真弓がマーケティングへの活用方法に悩む企業の担当者のために、導入するにあたっての必要なステップや担当者としてもつべきスキル、アカウント運用に便利なツールなど、伝えていきます。 Twitterをはじめとするソーシャルメディアは、今や企業のマーケティング活動において、無視できない存在になりました。「関わるリスク」よりも「関わらないリスク」の方が大きいと言われるようになり、数々の企業がTwitterアカウントを開設して試行錯誤しながらソーシャルメディア・マーケティングに取り組んでいます。 私の所属するシックス・アパート株式会社は、「Movable Type」や「TypePad」など、「老舗」と呼ばれるようなブログのプラット
「User Experience(UX)」という英語をどう日本語に訳すかについて、筑波技術大学の教授であった岡本明さんとちょっとメールで議論をした。岡本さんはアクセシビリティの専門家だが、ノーマンの著作の翻訳によっても良く知られた方だ。それで考えてみた。たまたま僕自身の関心がユーザビリティから満足感にシフトしてきており、その位置づけを考える必要があったし、2010年の9月にはドイツのDagstuhlで開かれる"Demarcating User Experience"という会議に招待され、そこで話す内容を考えていたという状況でもあった。 結論から言おう。User Experienceを「ユーザーエクスペリエンス」と表現するのは曖昧すぎる。これからは「実利用経験」という側面を重視すべきじゃないか。その説明をしていこう。 「User Experience(UX)」という用語は、日本では現在「ユー
前回まで4回にわたって流入分析を解説してきたが、今回からは回遊分析についてお話ししていく。回遊分析とは、サイトに来訪したユーザーが目的の情報にたどり着けているかを明らかにするための分析である。サイト内でユーザーが最初に見るページを「入口ページ(ランディングページ、閲覧開始ページ)」と呼ぶが、まずは入口ページでの直帰率が分析ポイントとなる。 何らかの目的を持って来訪したユーザーが、入口ページを見ただけでサイトから出ていってしまうことを「直帰」といい、直帰したユーザーの割合を「直帰率」という。直帰率が高い場合には、いきなりアクセス解析から始めるよりも、まずは基本的なことができているかどうかを確認しよう。一般に直帰率を下げる施策としては、 全文表示しないで続きを読ませる(ブログ)商品を多く並べて賑やかにする(ショッピングサイト)Flashの多用をやめる画像リンクをテキストリンクにするといった基本
URL(Uniform Resource Locator)とURI(Uniform Resource Identifier)の構造の違いはご存知ですか? Webページのアドレスを指す場合はどちらを使うべきなのでしょう。URLを分解して「https:(スキーム)」「#(フラグメント)」「?(クエリ)」「パス(path)」などの名称・意味についても解説します。 今日は、ノウハウというよりは、豆知識を。「URL」という呼び方と「URI」という呼び方がありますが、どう違うのか、あなたはご存じですか? Webページのアドレスを指す場合は、どちらを使うべきなのでしょうか。 URLとURIは何が違うのか結論から言うと、URIとURLは同じものではありません。「URI」のほうが広い概念で、「URL」はURIの部分集合です。同様の仕組みに「URN」というものがあります。 その3つを別のものにたとえてわかりや
2009年1月から連載してきた「モバイルサイト構築のユーザビリティいろは」も今回で最終回です。そこで今回は、今までの連載内容をおさらいしながら、モバイルサイト構築時におさえておきたいモバイルユーザビリティの総まとめをします。 前半では今までのおさらいをし、最後に自分でモバイルサイトのユーザビリティを改善するためのポイントを紹介します。 モバイルサイト構築時の基本チェックポイント公式サイトに関するポイントモバイルメールマガジンに関するポイントモバイルECサイト構築時のポイントモバイルFlashサイトの制作ポイント自分でできる! モバイルユーザビリティ改善の3ステップモバイルユーザビリティ改善のケーススタディ1. モバイルサイト構築時の基本チェックポイント1-1. モバイル端末ならではの制約や特性を理解するモバイルサイトには、画面サイズや1ページで表示できるページ容量制限、キャリアごとの違いな
PR 2.0の現場から ネットPR時代を生きる広報&マーケティングパーソンへ 多くの企業ウェブサイトのオーナーが広報部であるというのは、ご存知のとおりです。 従来の広報の仕事に新しくサイトの運営が増えたと同時に、インターネット時代のPR活動としてマスメディアが対象の広報活動からインターネットを通じたあらゆるステークホルダーとのコミュニケーションへの変化にも対応しなければなりません。 広報のプロフェッショナルがウェブサイトのオーナーのプロフェッショナルになるためには、大きな意識改革が必要です。 この連載では、試行錯誤の中、成功のルールを発見しつつある企業の広報担当者から、成功のルールを導き出すまでのプロセスやノウハウをレポートしてきます。 神原 弥奈子(株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役社長) 多数のグループ企業を抱える日本電気株式会社(以下、NEC)。NECでコーポレートWebサイト
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